ぶっちゃけ今回の双騎出陣は刀剣乱舞ではないですよね。
私はガッチガチのとうらぶ脳なので、勝手な個人的意見ですが、刀剣乱舞には
1,刀剣乱舞=歴史修正主義者VS審神者との歴史戦争
2,刀剣男士は審神者に命じられて色んな戦場へ出陣する
3,刀剣男士が倒すのはあくまで時間遡行軍であって、遡行先の人間は生かしておくと歴史に影響が出ない限り殺さない
以上の最前提があるゲームだと思ってます。
今回のこの双騎、上の三点見事にスルーされてて驚きましたよ。
髭膝に出陣命令が出たシーンもくだりも無し。
歴史修正主義者出て来ない。
2部の最後でやっと戦装束着た髭膝来たと思ったら戦う相手は人間。
これでとうらぶと言われても正直ぽかーんです。
インタビューで茅野氏が
「2.5と演劇の壁をこの双騎で無くしたい」
みたいな事仰ってたけど、これ1部を無理やり2.5と表記するならとうらぶの源氏兄弟のではなく、曽我物語の曽我兄弟の2.5ですよね。
2.5は原作をいかに3次元に近付ける事が出来るかが売りではないの?
原作のビジュアルから既にガン無視されて、これとうらぶですと言われても…。
モヤァ。
あと気になったのが今回のこの公演で初めて公式で内容非公開、千秋楽までネタバレ禁止が実行されてましたね。
これ初めて見る観客を驚かせる為にとか言ってますが、内容があまりに今までと違うし、「髭膝が時間遡行して歴史を守る話が見れないなら行きたくないな」っていう観客を減らす為にやったとも取れますよね?
そしてネタバレ禁止呼び掛けを舞台上のMCで源氏兄弟にやらせるあたりとても狡い。
製作者側の都合に役者さん巻き込んだらあかんでしょ。
彼らは将来有望で演劇界の宝なんでしょ?
そんな事させないであげてよ。
「物が語る故、物語」
この台詞個人的に大好きなんですよ。
刀ステで三日月が言ってて「あぁ〜確かに、深いなぁ」って感動した台詞です。
この双騎でも語り部が使ってましたね。
けど、この語り部「物」役してないじゃん!
この曽我物語を「物」視点で語れるのは唯一物として登場した「膝丸」にしか出来ない事ですよね?
そこに気が付いてモヤァ。
開演から少しの間これが曽我物語のお話だと正直分かりませんでした。
曽我物語を知らないと言うのもあったし、サブタイトルのSOGAも「このSOGAってなんぞや」と思ってライビュにのぞんだので。
この説明と審神者からの出陣命令のシーンを上手く組み合わせて演出に取り入れられなかったのか。
そしてこの曽我兄弟と髭膝になんの関わりがあるの?と観劇中モヤモヤしてました。
2部で「我々兄弟に縁がある話を演じた」って膝が言ってたけど、ただの頼朝の家臣が仇討ちされただけでしょ?
膝は出て来たから分かるけど、髭はなんで?と。
観劇後ググってみてやっと納得。
この曽我兄弟の父を殺した頼朝の家臣。
頼朝に命じられて暗殺した説もあるらしい。
そりゃ、源氏の棟梁が企てたかもしれない暗殺事件だもの源氏内でも中々のスキャンダルです。
兄弟縁があるわ!と。
「今までは示し過ぎていた」
「観客の想像力、思考力を侮っていた」
と茅野氏仰ってましたが、今回に関してはそのスタイルを貫いた方が良かったと思います。
だって最前提の曽我物語を知らないのですから。
暗闇で道もないような所なんの指示もなく歩けませんよ。