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ACT14-(6)

桜庭デパートでの1件が終わった後、満月は桜庭GC(ガールズコレクション)に
作品を出展するため、準備をしていた。
「ああ、忙しい、忙しい!」
「満月ちゃん、大変だねぇ。」
「そうなんですよぅ。もう色々と忙しいです!
学校に仕事に行ったり来たりだから、もう倒れそうで!」
「大丈夫かい!?」
「若旦那様、過保護すぎです。」
その時、満月のスマホに着信が入った。
「はい、もしもし姫宮です。…………ああ、三倉さんですか。…………え?」
桜庭GCの主催者である三倉の話に満月は言葉を失った。
「……………え、それガチで言っているんですか?
はあ、わかりました。一応、こちらの方でも確認取ってみます。はい、はい。
失礼します。」
電話を切った満月はため息をついた。
「どうかしたのかい?」
「三倉さんが、刀剣男士にゲスト出演できないかって。」
「………………急な話だね。」
「何でも、ゲスト出演する予定だったアーティストが身内の訃報が入ったとかで、
出れなくなったんです。」
「………まあ、冠婚葬祭は仕方がないよ。
でも、今から出演できる俳優って言ったらいるかな。」
「とりあえず電話で聞いてみます。」
そう言うと満月はスマホを操作して、電話を入れることにした。


……………そして、迎えた当日。

「まさか、桜庭GCにゲスト出演するなんて思いもよらなかった…………。」
「それは僕もそう思います。」
「でもまぁ、仕方がないんじゃないかな。冠婚葬祭は仕方がないし。」
「そうだねぇ。冠婚葬祭は人生における最大のイベントだからね。」

春花、涼、千夏、祐一の言葉に満月はホッとした。
刀ミュ仲間で桜庭GCにゲスト出演できる人間がいないか、電話で訊ねたところこの4人が
立ち上がってくれたのだ。

「でも見事に厚樫山異聞、幕末天狼傳、三百年の子守唄から2振りずつの編成になりましたね。」

「………隊長、誰にする?」
「そりゃ、満月ちゃんでしょ。」
「刀剣男士formationof桜庭GCですか…………?」

「お、そりゃいいな。」
「………てか、何で智久さんがここに?」
「ああ、俺は司会進行役なんだ。アナウンサーが腹痛による体調不良で白羽の矢が立ったんだ。
まったく困ったもんだぜ。」
「…………不束者ですが、私もサポートをさせていただきます。」

「鶴丸さんが一緒なら、大丈夫ですね。」

「ありがとうございます、春花様。」



続く。

ACT14-(5)

「なるほどなぁ、そんなことがあったのか。」
「さすがは太鼓鐘と物吉だな。」
正午を回り、満月達は桜庭デパートにやってきた芳樹と智久と合流した。

「でもまあ、何というか無事でよかったよ。」
「はい。妊婦さんの旦那さんから物凄くお礼を言われましたよね。」
「感謝感激の言葉を言われた時は驚きましたけど。」
「ま、俺達は皇室の要人警護もやっているぐらい強い守り刀だからな。
けど、傲慢したらいけないもんな。」
「……………これからもよろしく頼むよ、皆。」
「はい!」
「さて、じゃあお昼は何処で食べようかしら。」
和気藹々と話をしながら、6人は飲食店に入り、昼食を摂ることにした。



そして、次の日。

「……………へぇ、そんなことがあったんだ。」
私立聖ミカエル女学院で満月と物吉は春花に桜庭デパートで起きた出来事を話した。
「テロリスト達、何の目的で桜庭デパートにやってきたの?」
「何でも不当に解雇されたとかでその腹いせに色々と準備をして、
不法侵入をしたそうです。」
「……………勤務態度に問題があったからじゃないの?」
「そうだったらしいよ。」
「馬鹿だねぇ。真っ当に勤務していれば、解雇されることもなかったのに。」

「そうそう。」
「人生を無駄にしてしまいましたね。」

「ホントに…………。」



続く。

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