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ACT1-(6)

「…………………………よし、っと。」
ミツキは家を管理している初老の夫婦にカントー地方に到着したことを知らせるメールを送った。
ポケモンセンターの宿泊ベースで泊まることになり、ミツキはヨシキと一緒の部屋を取った。

「……緊張しているかい?ミツキちゃん。」
「とっても緊張しています。ヨシキさんは旅慣れているからいいけど、
私はアルトマーレを出るのは初めてだから。」
「そうだねぇ。ミツキちゃん、ようやく旅立ちを許されたからね。
でもミツキちゃんは中級トレーナーだから。」
「確かにそうですけど、まだまだな部分もありますよ。
ヨシキさんに比べて手持ちも少ないし。」
「まあ、それはこれからゲットしていけばいいさ。」
「……………はい。」

「じゃあ、おやすみ。ミツキちゃん。」
「はい、おやすみなさい。ヨシキさん。」


…………………そして、次の日。

「………………ふぁあ〜あ………………良く寝た…………。」

スヤスヤと寝息をたてて寝ているヨシキの隣で、ミツキは目を覚ました。

「ピカ、ピカチュウ!」
「ニャオ!」

「おはよう、ピカチュウ、ニャオハ。」

窓のカーテンを開くとまばゆい太陽光が部屋の中に入ってくる。

「…………あれ?もう朝かい?」
「はい。おはようございます、ヨシキさん。」

「おはよう、ミツキちゃん。…………良い朝みたいだね。」
「はい。昨日は曇り空でしたけど、今日は快晴です!!」


身支度を済ませ、宿泊ベースを出ると何人かのトレーナーが食堂にいた。

「おはよう、よく眠れた?」


「今日は良い天気だね。」


様々なトレーナーと会話をかわし、ヨシキ達は窓側の席に座った。


「…………さて、いよいよ今日はジム戦だね。その前に軽くウォーミングアップしようか。」
「はい、お願いします!」

気合を入れるミツキにヨシキはクスクスと笑った。


「あの子、可愛いね。」
「ホント、ポケモンも可愛いし。」
「ビギナーさんかな?」
「ちょっとちょっかい出してみる?」
「やめとけよ、彼女の隣にいるの、ひょっとしたらヨシキさんかもしれないぜ?
各地のチャンピオンと互角に戦ったって言う。」
「うっそ、そんな強い人と旅をしてんの!?」
「いいなぁー。」



「ヨシキさん、注目の的になってますね。」
「あはは、俺肩書には無頓着だからねぇ。」

「………………………………まあそこがヨシキさんらしいと言えばヨシキさんらしいですけど。」

「さて、朝ご飯を食べてウォーミングアップしようか。」
「……………もう、ヨシキさんは……………。」





続く。

ACT1-(5)

「さぁ、ポケモンフーズだよ。」

ポケモンセンターの中庭で、
ヨシキは自分の手持ちであるラティオス、ライチュウ、ルカリオ、トゲキッス、ガブリアス、エーフィと
ミツキの手持ちであるピカチュウ、ラティアス、ニャオハにポケモンフーズを与えた。

「ニャオハ、美味しい?」
「ニャッ。」

ポケモンフーズをパクパクと食べるニャオハの返事にミツキは笑顔を見せた。

「良かった、ヨシキさんの作るポケモンフーズは特別製だからね。
タイプごとに味を変化させているの。」
「お気に召したみたいで何よりだよ。」

「…………あ、誰か来るみたい。ラティオス、ラティアス。」

ミツキの言葉にラティオスとラティアスは光の屈折を利用して姿を消した。

「あ、旅のトレーナーさん?」

「わぁ、カッコいいなー!カントーじゃ見かけないポケモンばかりだ!」

「ピカチュウはよく見かけるけどー!」

「可愛いー!」

塾帰りなのか数人の子供達がヨシキとミツキに駆け寄った。

「お兄ちゃんとお姉ちゃん、何処から来たの?」
「アルトマーレってところからだよ。」
「あ、知ってる。ラティオスとラティアスの伝説で有名なところでしょー?」
「世界一美しくて歴史もある街だってせんせーが言ってた!」


「ねぇねぇ、この子ってライチュウなの?」
「そうだよ、アローラ地方で進化させたからね。
エスパータイプが追加されているんだ。
カントーじゃよく見るライチュウとは姿が違うけど。」
「アローラって凄いなぁ!」

和気藹々と会話をするヨシキ達をピカチュウ達はにこやかに見守りながら、ポケモンフーズを食べた。




続く。

ACT1-(4)

「さて、と。ニャオハも貰ったことだし、次はジム戦ですね。」
「そうだね。」

研究所でポケモンの健康診断をしてもらい、ヨシキとミツキは準備を整えた。

「ここから1番近いジムだと、ニビジムじゃよ。
いわタイプの使い手じゃ。」
「ありがとうございます、オーキド博士。」

「うむ、頑張っていくのじゃぞ。」
「はい!」


オーキド博士に別れを告げて、2人は手を繋いで研究所を後にした。


「…………いわタイプのジムか。となると、ニャオハがデビューすることになりそうですね。」

「うん。くさタイプはいわタイプと相性が良いからね。」

研究所があるマサラタウンを後にし、2人はニビシティを目指す。


夜になる前に2人はニビシティのポケモンセンターに到着した。

「いらっしゃいませ、ポケモンセンターです。
ポケモンを回復させますか?」

「ジョーイさん、お願いします。」


受付のジョーイにポケモンを預け、ヨシキとミツキは遅めの夕食を摂った。

「……………おや、君達。この辺じゃみかけない顔だね。旅のトレーナーかい?」

夕食を摂っていると、中年男性トレーナーに声をかけられた。

「え?えぇ、まぁ、そうですけど。」
「俺達、アルトマーレからカントーに来たばかりなんです。」

「ほう、アルトマーレから!いやあ、良いねぇ。」

「…………あの、ところで貴方は?」
「あぁ、失礼。私はウィングというんだ。」
「俺はヨシキです。」
「初めまして、ミツキと言います。」
「2人とも、良い名前だねぇ。……………つかぬことを聞くけどどういう関係なんだい?」

「恋人です。」
「…………ええ、恋人ですね。」

「ほぅ、それはそれは。じゃあぜひ結婚する時にはうちのカンパニーのブライダルを利用してくれないかな?
こう見えても、私は会社の社長なんだ。」

「へぇ…………。」


感心するミツキの横でヨシキは検索をする。するとすぐにヒットした。

「…………あ、ホントだ。ウィングカンパニーの社長なんですね。」
「すぐに調べるのは感心感心。さて、カントーでの旅、頑張ってくれたまえ。」
「あ、ありがとうございます!」


ウィングと別れた後、ポケモンの回復が終わったという連絡が入り、ヨシキとミツキは
ピカチュウ達を迎えた。



続く。

ACT1-(3)

ヨシキとミツキはオーキド博士に連れられて、彼が所有する研究所に向かった。
「うわぁ、広い!」
「さすがはポケモンの権威だけあって広いですね…………。」
「はっはっは、褒めても何もでんぞ。」

研究所の中に入ると、研究員と思しき少年が挨拶をした。

彼に会釈し、2人は研究所の中を歩く。

「………さて、ミツキ君。君に初心者用のポケモンを渡したいところなんじゃが………。」

「何か問題でもあったんですか?」
「パルデア地方から初心者用のポケモンがこちらに来たんじゃよ。」

「パルデア地方!?」
「これまた遠いところからまたわざわざ…………。」
「カントーとパルデア、計6匹のポケモンの中から選んで欲しい………と言いたいところじゃが、
あいにく他のトレーナーが昨日までに5人来てのぅ。
1匹しか残っていないんじゃよ。」

そう言うとオーキド博士はモンスターボールから、ポケモンを出した。

「パルデア地方で貰える初心者用ポケモンのうちの1体、ニャオハじゃ。」
「うわあ、可愛い!」

「………博士、このニャオハ。色違いですか?」
「うむ、良く気付いたの。そうじゃよ。ミツキ君のラティアスと同じ色違いじゃ。」

「……………でも色違いであってもなくても私、この子を選んでると思います!」

そういうとミツキはニャオハを抱きかかえた。

「女の子同士、よろしくね、ニャオハ!」
「二ゃッ!」



続く。

ACT1-(2)

朝ご飯を済ませ、旅の支度をした2人は管理人をかってでてくれた初老の夫婦に挨拶をして、
家を後にした。

ラティオスとラティアスをボールに入れ、2人はアルトマーレの港に向かった。

定期船に乗ると、ピカチュウはミツキの膝の上に乗った。
「ピカチュウ、モンスターボールに入るのが嫌いだもんね。」
「ピカピカ。」
「ミツキちゃんの膝に乗るなんて、羨ましいなぁ…………。」

ヨシキがそういうとピカチュウは頬にバチバチと電気を溜めた。

「あはは、冗談だって。こんなところで10万ボルトは受けたくないよ。」

出発時刻になり、定期船は港を後にした。
「…………行ってきます、アルトマーレ。」



………………………数時間もの時間をかけて、ミツキとヨシキはカントー地方に到着した。

「おお、君達がヨシキ君にミツキ君か、待っていたぞ!」

カントー地方の港町に定期船が到着すると、オーキド博士が待っていた。

「初めまして、オーキド博士。お会いできて光栄です。俺はヨシキです。」
「アルトマーレから来ました、ミツキと言います。」
「ピカピカ。」
礼儀正しく挨拶をするヨシキとミツキ、そしてピカチュウにオーキド博士はうむ、と頷いた。


「アルトマーレと言えば、ラティオスとラティアスの伝説があるがやはり今でも来ているのかね?」

「そうですね………2匹とも光の屈折とかを利用して人間に化けることができるので、パッと見た感じは
わからないですね。」
「ただ、体温が低いですからね………後、喋ることができませんし。」
「うむうむ、それは仕方がないことじゃの。

ポケモンと人間は意思疎通ができても言語が違うからのぅ。
さて、ワシの研究所へ行こうか。」

「はい!」




続く。
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