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ACT3-(1)

深愛と涼子がインファント島から日本に戻ってきて、数日が経過した。
私立姫百合大付属高等学校では中間考査の時期となり、
深愛と涼子はため息をついた。


「……………中間考査か…………。」
「学期末には期末考査もあるからね………赤点取りたくないなぁ………。」
「課題の提出と素行で、点数が追加されるからね。」
「…………うん。何とか頑張ろう…………。」

「はい、皆さん。席に着いてください。」
担任の桜井美香がパンパンと手を打ち、生徒達は席についた。

「えー、それでは突然ですが時期外れの転入生を紹介します。
有栖川さん、入って。」
「…………はい。」

扉が開き、廊下から1人の女子生徒が入ってきた。
「え、あの有栖川澪ちゃん!?」
「嘘、本物!?」

「…………有栖川澪?誰?」
「……今を時めくアイドルだよ、深愛知らないの?」
「………防衛軍関係の仕事しているとさ、その辺疎いんだ。」
「…………ああ、なるほど。」
「……でも有栖川……有栖川、何処かで聞いたような名前だな………。
………ってあ。」
「………知り合い?」
「…………M計画の研究チームに有栖川智仁って言う人がいたんだよ。
その人と関係があるのかな?」

「………えっと、席は海堂さんと薬師寺さんの隣が空いているわね。
2人とも、学校案内して貰ってもいいかしら?」
「あ、はい。」
「わかりました。」

桜井が2人にそう言うと、生徒達はいいなぁ、とか羨ましいとか言い始めた。

「はいはい、皆はテスト勉強でもしていなさい。赤点取ったら追試よ?」

桜井の言葉に生徒達はうげ、と言う顔をした。




続く。

ACT10-(3)

咲耶は芳樹、満月、物吉の3人と共にウィンドウショッピングをすることになった。

「今の時期、そろそろもこもこしたのが欲しいですね………。」
「そうだね、咲耶ちゃんはもこもこしたものが好きなの?
満月ちゃんも好きだけど。」
「え、そうなの!?」
「もこもこしたものが好きで、毎年この時期になると作るんだよね。毛糸で。」
「いや、だって暖かいじゃないですか。」
「三徹して、セーターを編んだ時は驚いたけどね。」
「………え、あの、寝ましょうよ………。」
「だって止められないんだもん。」
「いや、気持ちはわかるけど!?」

満月ののほほんとした言葉に咲耶は突っ込みを入れた。

「………満月ちゃん、のほほんとしたところありません?」
「あるねぇ。男はオオカミだから、気を付けてって教えてはいるんだけど………。」
「……………いや、芳樹さんだって男だから1番危ないんじゃ………。」
「ん?」
「ナンデモナイデス……………。」


「………ねぇ、あれって芳樹さんと満月ちゃんじゃない?」
「いーなー、あの子、一緒にウィンドウショッピングしてるの?」
「羨ましい!」

通行人に見られて、咲耶は心臓がバクバクとなった。

「大丈夫ですか?」
「あ、えっと、平気です………。」
「具合が悪くなったらいつでも言ってね。」
「無理だけはしないようにね?」
「は、はい……ありがとうございます…………。」



続く。
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