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ACT9-(8)

「………結局、私、何していたんだろう?」
「タチの悪い白昼夢を見ていたんだよ、澪ちゃん。」
「………そうなの?」
「うん。芳樹さん達がそう言っていたから、違いないって。
さっきの出来事、忘れて祭に戻ろうよ。」
「え、でも、事情聴取とかって………。」
「いーのいーの、曖昧な記憶を持った人間に事情聴取をするほど
残酷じゃないんだから、警察は!」

真琴に背中を押され、疑問符を浮かべながらも澪はハロウィン祭に戻って行った。

「………物吉、お疲れ様。」
「いえ、これぐらいお安い御用です。」

跡地で、ジャックオランタンが消えたのを確認した芳樹は満月達と合流をした。

「…………それにしても、ギランボ(仮)の正体は何だったんだろうね?」
「さぁ?」

「まあ、それについては守り刀の仕事だからあまり深く考えない方が良いんじゃないかな〜。」
「……まったく智仁様はすぐそればかり言いますね。」
「綾子お義姉様の言う通りです。
………それに闇呪を一時とはいえ、支配下に置いていたのも気になりますし。」
「そうですね。
…………自分の領域に入った者は誰であれ、攻撃する闇呪がギランボ(仮)の支配下に
いたのは何故でしょうか。」
「……もし、支配下に置く方法があったとすれば驚異的になるだろうね。」
「そうですよねぇ………。」
「………深く考えたところで、頭が痛くなりそうだ。」
「……………ホントに。」

「あまり深く考えすぎると、薄毛になってしまうぞ?」
「お前が薄毛になってしまえ!ホントに!
お気楽思考で良いな!?」

「…………さっきまでのシリアスがシリアルになっちゃったね。」
「いいことだとは思うんですけどね。………それにしても誘拐された子供達、これで全員ですよね?」


人数を確認しながら、物吉は満月と話をした。

「………あ、うん。これで全員みたいだね。」

「………満月ねーね、物吉ねーね、大丈夫?」
「凄い疲れた顔をしているけど………。」
「あ、大丈夫ですよ。」
「いつものことだから、心配しなくてもいいの。うん。」




かくして、ハロウィン祭における騒動はひと段落がついた。



続く。
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