「………それではここが姫宮満月様のマイルームとなります。
どうぞご自由にお使いください。」
「ありがとうございます。」

SE.RA.PHのAIに案内されたマイルームに入った満月は自身が召喚したサーヴァント、
セイバーに椅子を勧めた。

「私は平気ですが。」
「いやいやいや。座ろうよ。対等な立場にいたいから。
そりゃ、主従関係は大事だけど。」
「………そうですか。わかりました。」

満月の言葉に納得したセイバーは椅子に座った。

「………というか、あの有名なアーサー王を引き当てるなんて…………。
後が怖いわぁ………………。でも意外だった。
アーサー王が年端もいかない少女だったなんて。」
「意外でしたか?」
「うん。でも嘘に嘘を重ねたうえに、国を守るために立ち上がったんだもんね。
アーサー………いや、アルトリアか。」
「確かに男性として振る舞ってはいましたが……………あまり驚いていませんね、満月。」
「私だって男性として振る舞う時がたまにあったから、ね。でも規模が違う。」
「…………そうだったのですか。」
「まあ、何にせよ。このSE.RA.PHの聖杯戦争はトーナメント式みたいだからさ。
決勝まで突き進めたらいいね。」
「はい、そうですね。」
「………うん、よろしくセイバー。」



続く。