「……じゃあ、ここがマグノリア王女の部屋ね。」
「本当に綺麗なお部屋ですわね。………使ってもよろしいんですの?」
「もちろん。ここ元々死んだおばあちゃんの部屋だったから、使ってくれるとおばあちゃんも喜んでくれるし。」
「……………そうでしたか。」

「とりあえず、服とかについては智恵ちゃんのママが用意してくれるから。」
「えっへん。私のママはアパレルショップの店長でデザイナーだからね。」
「ええ、センスも素敵ですから問題はありませんわね。
…………で、本題に入りましょうか。」
「本題?」
「サタトスをどうするか、ですわ。
フォルトゥナ王国の継承の儀を狙ったということは、マグノリア王女を狙っているも当然。
遅かれ早かれ、人間界の日本という場所を特定して私達の家に襲撃を仕掛ける危険性もありますわ。」

「………た、確かに。」
「フォルトゥナ王国で王女の姿が見えなかったら、人間界にやってくるよね。」
「マグノリア王女、対策は何かありませんの?」

「………先代の王であった父はプリキュアと呼ばれる方々の力を借りて、
サタトスを封印したと、執事長が仰っていました。」

「………プリキュア?」
「はい。フォルトゥナ王国に伝わるタロットにちなんで最大で20人いたそうですわ。
サタトスはフォルトゥナ王国の言葉で悪魔を意味しますの。」
「…………悪魔と死神を除いて20人ってことか。」

「何で?」
「だって悪魔と死神ってマイナスなイメージが強いじゃない。」
「ええ、確かに。ちなみに死神のことをフォルトゥナ王国ではモルテといいます。」

「………………じゃあ、私達も20人近くのプリキュアを探さなくちゃならないの?」
「最大で20人だって話でしょ。
最小でも3人ぐらいじゃない。」
「………あ、なる。」

「…………ちなみにカードの大半はフォルトゥナ王国にありますが、4枚だけ城にありました。」


「見てもいい?」

「ええ、もちろんです。」


そういうと、マグノリアは4枚のカードを懐から取り出した。





続く。