「………うっそ、臨時休業!?」

放課後になり、カフェミュウミュウへとやってきたリオンとクラスメイトは
店が臨時休業になっていることを知った。

「………ごめんね、櫻井さん。スイミングスクール欠席してもらってまで
来てもらったのに………。」

「いいよ、別に。店が臨時休業なら仕方がないよ。」
「じゃあ、また今度行こうよ。」
「うん。」

カフェミュウミュウでクラスメイトと別れたリオンはテクテクと公園を歩いた。

「………で、いつまでついてきてんの?」

「さすがに気付いたか。凄いな。」

「……初めまして、私は赤坂圭一郎と言います。」
「あ、どうも御叮嚀に。櫻井リオンです。」
「俺は白金稜だ。」
「で、2人とも私に何の用?シャチのDNAを打ち込んだ張本人さん?」


「お、勘が鋭いな。何処で気づいた?」
「気づくも何も、カフェミュウミュウって名前の時点で関係あると思っただけよ。」

「まあ、勘が鋭いなら回りくどいことはしないでいいな。………新手のエイリアンと出会っただろう?」


「…………ええ、出会ったわ。」
リオンはそう言うと稜と圭一郎にショコラとバニラのことを話した。




「…………なるほど、キッシュ達と同郷のエイリアンか。
ディーププルーの消滅を知って自分達が地球を支配しようとしているわけか。」

「らしいわね。6人のミュウミュウに倒されたって言っていたけど?」
「正確には5人のミュウミュウだけどな。6人目はちょっとワケありで、参加していない。」
「なるほどね。………で、私にどうしろと?」


「このまま、ショコラとバニラと言うエイリアンと戦え。」

「………要するにボランティア活動をしろってことね。」
「ボランティア活動が嫌なら、ウェイトレスをしてもいいんだぜ?」
「お断りよ。私が水泳選手だってことは知っているでしょ?
忙しいもの。だからボランティア活動になるって。」

「水泳なんて、いつでもできるだろう?」
「そういう考え方って嫌いなのよね。せっかく良い意味での力も貰ったんだし、有効活用しないと。
………今度はこっちからの質問。何でシャチのDNAを打ち込んだの?」

「適性が高かったのが、シャチだったんだ。」

「………あ、なる。
とにかく、ショコラとバニラについては私の方で片づけるわ。
取りこぼしがないかは他のミュウミュウに任せるとしてもね。」
「1人で戦う気か?」

「必要になったら、声をかけるわよ。またカフェミュウミュウに足を運ぶから。」

それだけ言うと、リオンはその場を後にした。



「……気が強いな………。」
「まったくですね。」





続く。