リオンが路地裏に向かうと、1人の女性がアスファルトの道路に倒れていた。
そして、民家の屋根には尖った耳を持つ2人の女性が立っていた。
「………誰!?」
「私はショコラ。」
「私はバニラ。」
「この地球を侵略するためにやってきたエイリアンさ。」
「エイリアン………?」
「ディーププルー様も大したことなかったね。結局は人間の愛とやらにほだされちゃって。」
「キッシュもタルトもパイも、大したことなかったよ。
忌々しい人間と和解して、何がエイリアンだ。」
「………どういうこと?」
「ああ、お前には関係のない話さ。」
「どうせここで死ぬんだから。」
「いやいや、勝手に殺さないでくれる?私にはやらなきゃならないことがあるんだから。
それをしないまま終わるなんて、天国にいる父さんと母さんに何て言われるか。」
リオンがそう言った時、掌にすっぽり収まるほどの金色のアイテムが現れた。
「…………え、何これ?」
初めて目にするアイテムにリオンが戸惑っていると、ショコラとバニラはキメラアニマを
生み出すパラサイトアニマを、近くにいた猫に憑依させた。
「………って、ええ!?」
凶暴な叫び声を出すキメラアニマに、リオンは目が点になった。
「…………ああ、もうこれって私がどうにかするしかないの!?」
手にした金色に輝くアイテムをリオンは空にかざした。
「ミュウミュウリオン、メタモルフォーゼ!!」
続く。