「…………………それじゃ、主さん。おやすみなさい。」
「今剣よ、主のことをしっかり頼んだぞ。」
「はい、おまかせください!」
「じゃあ、皆おやすみー。」

今剣と満月が部屋に入ったのを見て、刀剣男士達はリビングに向かった。

「………さて、給料分は仕事をしないとな。」
「そうですね。」
「霊力が高いのに、索敵はできないのか。」
「無理言わないの、兼さん。」
「もしかしたら審神者によって得意不得意があるかもしれませんし。」
「そうだねぇ。咲良だったけ?彼女も苦手分野があるって言っていたし。」
「何にせよ、主に害なす者は何であれ斬るだけだ。」
「そうそう、弟のえーっと………肘丸の言う通りだ。」
「俺は膝丸だ、兄者!」
「戸締りはきっちりとしたうえで行かないとね。」
「よーし、いっちょやってやろうじゃねぇか。」




「…………………うーん、皆やっぱり勘が鋭いのかなぁ。」

部屋に入った満月は布団に入ると今剣にそう言った。

「そうですね、刀剣男士は付喪神ですし、人間よりも勘が鋭いのはとうぜんです。」

「………一緒に行かなくていいの?」

「………あるじさまは家でお留守番です。
それに咲良様のところで短期的とはいえ稽古をつけてもらいましたから、皆がやすやすとやられるわけありません!
………義経公みたいな最期はいやですけど。」

「………そっか。そう言えば今剣は義経公の最期を間近で見たもんね。」

今にも泣きそうになる今剣の頭を満月は撫でた。
「えへへ、あるじさまはおやさしいですね。」



「今は無理だけど、岩融、お迎えできると良いね。」
「………はい!」



続く。