エレクトリックギターの完成形って、皆さん何だと思います?
極端な話、音なんかは電装系でいくらでも変えられるので考慮しないとして、単純に形だけで判断した場合です。
僕はズバリ、『ストラトキャスター』こそギターの最も完成された形だと思っています。
1954年。Gibsonのレスポールに遅れること約2年、ストラトキャスターは市場に姿を現しました。
1951年(前身のエスクワイヤーは1949年発売)に発売されたテレキャスターをさらに奇抜にしたかのようなデザインは当時としては衝撃的だったでしょう。
ある程度は伝統的な形だったレスポールに対し、とても奇抜なストラトキャスター。しかしこの形にはしっかりと意味がありました。
深く削り込まれたカッタウェイはハイフレットの使用を容易にし、
長く伸びた低音側のツノは重量バランスを安定させ、
丸く削られた角は演奏時のストレスを軽減し、
そしてエルボーカット加工やコンター加工によってギターが体にぴったりフィットするようになったのです。
テレキャスターを追撃する形で登場したレスポールに対し、ストラトキャスターはテレキャスターの開発や使用で蓄積したノウハウを注ぎ込んだ、まさに『進化系』ギターだったと言えるでしょう。
さていきなりストラトキャスター讚美から始まった今回の記事ですが、残念ながら僕は純粋なストラトを持っていませんwww
でも学生時代にサークルの部室にあったんで使ったことはもちろんありますよ。
で、今日の本題はと言うと、
『ギターの弾き方について』。
とは言っても別に誰かに対して『こうすれば弾きやすい!』とか『こうすれば速く弾ける、上手く弾ける!』なんてことを教えるつもりなんかではなく、
ただ単に自分の弾き方について思ったことと改善点をつらつら書いてくだけの糞自己満足記事です(^^;
さて、ざっくりと『弾き方』なんて言いましたけども、正しくは
『立って弾く時の右手のストローク位置』
についてでございます。
座って弾く場合と立って弾く場合で弾き方に差異が出てしまうのは本当はあまり望ましくないんでしょうが、
『どうせ立つなら見映えも気にしたい!』と思って多少ストラップを下げてしまっているためどうしても弾き方の違いが生じてしまいます。
ストロークの角度だとかはそもそもギターの角度が座って弾く時と違うので変わってしまうのはどうしようもないんですが、
それ以外で気にすれば直せるハズなのに生じてしまう差が『ストローク位置』なんですね。
あれですね、写真見てもらうのが一番分かりやすいですかね。
まずこちらが、『普段の立って弾く場合のストローク位置』。
そしてこちらが、『理想とするストローク位置』。
はい、前者は指板上でストロークしているのがおわかりでしょうか?
後者は座って弾く時とかなり近いストローク位置です。
さて、では何故後者の弾き方に近づけたいと思ったか。
前者、つまり今の僕のようなストロークをする人だって何人か見たことありますし、音自体しっかり出るんで本当はそんな問題ないんですよ。
もちろん弾く位置の違いによる音の違いはあるかもしれませんが、それも劇的な差じゃない。むしろピックの進入角度の差の方が音には出る気がします。
そう、『弾きやすさ』とか『音の良さ』とかそんな崇高な理由じゃないんです。
じゃあ何が問題なのかと言うと、
テンション上がるとストロークの時に指板の角に指が当たって痛い。
ごめんなさい、本当にそれだけの理由です…。
いや、これけっこう痛いんですよ。指板ってボディより一段高くなってるんで指が当たるんですよ本当に。
まあ僕の弾き方がテキトーだからってのもあるんですが、テンション上がってる時くらいテキトーに弾かせてくださいm(__)m
つーわけで弾き方を少しずつ矯正していこう!指痛いし!と思ったんですが、
ここで冒頭の話に戻ります。
ストラトキャスターは弾きやすさと言う意味では完成された形、という話をしたかと思います。もちろん個人的にはですが。
で、僕のギターはストラトキャスターではありません。ホライゾンです。
ストラトをベースにしたいわゆる『ディンキースタイル』の一種なんですが、それでいてボディトップはレスポールみたいなアーチトップです。
ゆえに、ボディの角が直角です。
つまり、
痛いんです…。
はい、ここでもう一枚写真を用意しました。
我ながらクオリティの低い加工ですねwww
これは僕のギターのボディの低音弦側なんですが、
青で囲っているのがいつものストローク位置の際に腕が当たる場所。ちょうどボディシェイプが絞り込まれた部分でして、角が腕に干渉しにくいです。
で、オレンジで囲んだ部分が理想とするストローク位置の際に腕が当たる場所。ちょうど張り出した部分で、腕に当たります。
そう、理想的なストロークを目指すとボディ形状が立ちはだかるんですよ。
ちなみに、もう一枚。
これはアルペジオだったりソロだったり、つまり単音で弾く際の姿なんですが、ここでもピッキング位置の関係でボディが腕に干渉してしまいます。
と言うわけで、ブリッジ寄りでピッキングしようとするオレに立ちはだかるボディの角。
ぶっちゃけ痛いってのは言い過ぎかもしれませんが、もちろん角が腕に当たって違和感は感じますし長時間弾くと軽く跡もついちゃってなんか嫌です。
なんですが、これを解決してくれるものが一つあります。
それが、
『エルボーカット』
なのです。
エルボーカットというワード自体は冒頭でもチラッと出しましたが、具体的にどんなものか分からない方は『ギター エルボーカット』とかで検索してみてください。
ざっくり言うと肘が当たる部分を削る加工です。
本来は座って弾いたり高い位置で立って弾く際に肘が当たる部分を削って弾きやすくするための加工がエルボーカットなんですが、
この加工が一般的に施される位置がちょうど干渉して困ってる位置と被るのです。
つまり、僕のギターにエルボーカットを施せば万事OKなのです!!
…。
そんな簡単に加工できてたまるかよファック…。
実売4万ちょいだからキルトトップも似非キルトトップ(キルト柄のシートを敷いてるだけ)だろうから削れば漏れなくダセェ木目が出てくるし、
削ったら塗装しなきゃならんし、
そもそも削る機械もってねーし…。
まあ長々と書いて何が言いたかったかというと、『ストラトすげーな』ってことです。
あとは、ストラト以外のソリッドギターへの問題提起的な?
なんだろう全く何の解決にもなってない…。
結局『ストローク治したいな!でもギターの形的にキツいな!ストラトいいな!』で何の結論も出ていない…。
恐ろしく中身が薄い…。
ええ、ただエルボーカットの素晴らしさを説きたかっただけなんです。エルボーカットが羨ましいんです。
あ、僕と同じく指板の上でストロークしてる人。
無理して治す必要なんて全く無いと思います。
ストロークの違いで音に差が出てもそれ含めてその人の個性、その人の音なんですし。
僕みたいに『指痛ぇ』とかの不具合がない限りは、無理して治すことなんかないと思います。
ぶっちゃけロックギターなんてテキトーでいいんですから、自分が弾きやすい弾き方でいいんですよね。
一般的に変って言われる弾き方でも、ちゃんと弾ければ問題ないですし。マーティ・フリードマンなんてとんでもないピッキングするけど上手いから誰も文句言わないでしょ?
つーわけで、弾き方とボディ形状が与える影響についての話でした。
半世紀以上前のエレキギターが既にあんなに洗練されてたなんて驚きだよね。
まあ一番かっこいい形はホライゾンシェイプだと思うがな!
ノシ