バタフライ。

坂を転がる様に、

ゆっくり、次第に速さを産んで、

粘着性を含んだ円一点へ突き進む。



憧憬は嫉妬へ様変わりし、

嫉妬はまた、怨恨へと成し遂げ、

形無き精神は徐々に固体を持って、

加速した其れが躊躇いもせず、襲う。



呑み込まれた貴方は、

抵抗する術をもたず、

膨れ上がった其れを受け、そして、




静かに消えた。




貴方と私は二つで一つ。



もう、離れない。



放さない。





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負の感情はプラス思考を簡単に打ち負かすという設定。

血塗られた過去を払拭する事は困難に近しい。

貴方を此れ以上無き程貶め、私も堕落し、


破滅という終着点まで達してしまった。



終焉は予測以上に互いを押し潰し、

生きる術を投げ遣って、

開いた瞳孔を閉じる事も忘れ、

ただただ、映る虚像に酔いしれた。



創造は行動より勝り、

また、後悔は行動より劣り、

創造より出された行動により、




結局、其の紅に魅入られた。




停止した心には、

善悪の境界線は存在しない。

執拗な程に‘其れ’は体内を侵して行くのに、

留めて置きたい‘其れ’は安直に擦り抜けて、

‘其れ’によって不信感が蓄積されるばかりだ。



‘其れ’は私を、救ってはくれない。



だけど‘其れ’しか私を愛してくれない。