飲みたいものがなにかわからなくて
頼んだ甘ったるいココアと
溶けていくソフトクリーム
なにを話したっけ
真正面できみは
どんな顔をしていたっけ
白いボトルときみの言葉に
きらきら
吸い込まれた日曜日が
気づいたら終わっていて
気づいたら夜道を歩いてたのが
ひとりじゃなかったこと
こころがいつも
ひとりでいたのに
ひとりじゃないような気がした
あったかくて優しかった
右手の感覚は
夢みたいにさらりとしてた
きみはどんな顔をしていて
わたしはどんな顔をしていたか
覚えているなら聞きたいけど
きみが考えていることも
ほんとうはぜんぶ
ありのまま聞きたいけど
苦しいことも言えないで
綺麗なことも言えないで
私は何て、言ったらいい
どんな顔して
どんな言葉で
きみに伝えたらいい
あの日嘘をついたあの人のことが
あの日よりとても汚れて見えた
そんな日曜日
ほんとうはあの時から
もう会わないなって思っていたのに
1時間前になってから
ごめんねって言ってくるの
思ってないのに
わらってないのに
にこにこマークつけてくるの
神さまがいる街は
居心地がいいですか
壁紙青くしたその部屋では
何かいいことがありますか
微笑みかけるようなふり
淋しくならないですか
ゆらゆら泳いで着いた
朝に色はありますか
神さまがいる街に
わたしはしばらく来ない
聞こえないように呟くね
ほんとうに楽しかったのありがとう
綺麗で光のない目
大人しそうで
元気なのに
元気が無いような
優しくて肯定的
ふんわりした声としぐさ
会話もすべてゲームみたいに
すらすらクリアしていく
その器用さで
生きてきたの
するするすり抜けて
生きてきたの
わたしもそのゲームに
参加していたんだね
たった2回でエンドロール
あっけない終わりかた
ありがとうって
どんなときに使う言葉か知ってる?
さようなら
もう会えないや、の意味だよ
なにも返さなかったのは
せめてもの仕返し
そんなことしか
頭もまわらないで
病気になったことに
理由があるとしても
君の細くて華奢な手を
優しく引くことなんかできなくて
数日後は
電車に揺られていた2時間弱
白い席が迎えにきて
山と川のなかに
古い建物が見えた
その窓から見える緑はわたしを癒す
君はもう6年くらいみている景色
何回目かわからない
何回だっていい
外にごはんを食べに行ったら
帰って眠たくなってそのまま夢のなか
起きたって今日が
何曜日の何時かなんてわからなくて
でももうどうでもいいよ
今はこんな生き方でいいよ
痛むのはどこなのか
それは治るのか
悪化していくのか
きみにはわかる?
どこも行けないわたしのこと
上からみている?
ほんとうは伝えたいことがもっと
たくさんあったはずなのに
なにひとつ、言えなかったね
でも言えたってきっときみは
優しくわらうんだ
それが苦しい
3日後、夕暮れ
同じバスに揺られて
すこし歩いて
月曜日と何も変わらないような
木曜日にきたよ
違うのは
大人のふりをした後で
子供みたいに泣いて
嫌いって言って睨みつけた顔
なのにきみは喜んでいて
悪趣味だと思った
でもだから
また次の週がやってきて
風の隙間で
カーテンをしめて
何にもなかったことにするんだね
どこへ行くのって聞かれてないけど
きっとどこへも行けないよ
優しくしないで
まっすぐに見つめないで
素敵な出会いじゃないのに
ときめいたりしないのに
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