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悲しい事なんて何もない、全てが元に戻るだけ。そう、歪んでいた時間軸が、ただ平常に、真っ直ぐになってしまうだけなんだ。
「終わっちゃいましたねー」
「うししっ当然、俺らヴァリアーが居るんだぜ?ボンゴレが堕ちるわけねぇじゃん。」
「そんな自信よく出ますよねー。寧ろセンパイじゃなくてボスが言うべ、げろっ」
「うるせーカエル、刺されてぇのか。」
「もう刺してるじゃないですかー理不尽ですー」
「ししっだって俺、王子だもん」
「…知ってますかセンパイ。」
「あぁ?」
「白蘭が倒された今、歪みに歪み切った軸が修正されて、未来は変わるそうですー。」
「…へぇ。」
「前任の霧の守護者さんも生き返るそうですよー。」
「うしし、またマーモンに会えるんだ?たんのしみー♪」
「……ミーとはお別れです。」
「!」
「ミーが霧の代理としてヴァリアーに入った事も、今までヴァリアーとして過ごして来た日々も、センパイと育んで来た愛も、全部全部消えて無くなってなかった事になります。」
「……。」
「あー、分かりにくかったですかー?つまり、今此処に存在しているミーは完全にセンパイ達の記憶から消えるんです。逆にミーも、貴方達との記憶は全て消えます……もう会う事だってないでしょうねー。」
「……。」
「…寂しいですか?」
悲しい事なんて何もない、全てが元に戻るだけ。
「…馬鹿じゃねぇの、寂しいわけねーじゃん。つーか、俺がお前を手放すと思ってんの?何処にも行かせるわけ、」
「深夜0時。」
「は?」
「あと一分で、未来は修正される…誰にも止められない。」
「何電波な事言ってんだよ、からかうのも大概に、」
「堕王子。」
「はぁ!?」
「堕王子、王子(仮)、王子、馬鹿王子、鬼畜王子、」
30
「ベルフェゴール先輩、ベル、ベル先輩、先輩、センパイ、センパイ…」
20
「センパイセンパイセンパイ、センパイ、せん、ぱい…」
10
飄々としていた表情がくしゃり、と歪み流れ出る涙を止める様に彼は手で顔を覆った。
悲しい事なんて何もない?そんなわけないじゃないか。
「忘れないでっ、ミーは…ミーは貴方を愛してました…!」
「!待っ…」
カチッ
「…あ?」
昼よりも幾分冷えた夜中の風が、ざわざわと屋敷の前の雑木林を揺らす。バルコニーに立っていたのは彼一人、白い白い月に見下ろされていたのも彼一人だけだった。
「…俺、なんで此処に居るんだっけ?」
「…―!」
「…まぁ、いっか。」
リセット。
(You do not know me.)
(I do not know you, too.)
(We do not cross anymore.)
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44作目は切なめなベルフラでした!これは『毒舌ガエルの消失』をイメージして書いてみました\(^o^)/
あれはマジ神madだと思うんだ、なのにこの仕上がりはいエルは死ねば良いんですね分かりました(^q^)(^q^)←←
これを読んでくれた方は感想と言う名のコメをください!それでは\(^o^)/