人は、巡る
らしい。
リンネ、というものらしい
「寝る時間もないの?」
「そだねー」
いや、そうだね。じゃ、なくて
わたしの言葉の意味を知ってか知らずか
彼女は
言葉を返しながら
のんびりと欠伸をした
(もしも、人と人が分かり合う為に生まれてきたんやとしても)
この人と分かり合うのは
不可能、だよ。
「そういえば」
「ん?」
「ゆきとが寂しがってるから今週末は実家帰る」
そういえば、からの繋がりがおかしいとか
ゆきとって誰だっけとか
色々思うところはあったけど
そっか。って目を細めた
「寂しー?」
「んー…」
「多分?」
「寂しい」
そう言ったら
満足そうに笑って
うそだよ。暫く帰らないと
笑った。
「リンネ」
しても、また会えるかな
「んー」
「多分?」
「多分ー」
「きっと?」
「会えない」
ガクッと肩を落とす
そこそう来たかー
って笑ったけど
悲しくて、いたくて
むしろ今すぐ帰れ
って思った
「ねー。ださい」
「なにが、」
「それくらいで拗ねるなんて」
ださい
それから、語尾を強めて
ついでに言っとくけど
出会いって奇跡なんやからなー。離れたらもう会えんのやからなー。
と言われた。
リンネ、しても
このままいけるわけじゃないから
全然違うわたしなんだよ
それでも良いの?
わたしは、
彼女が彼女なら
姿かたちが違っても
それでも良いと思った
けど、そう言ったら
欲張りやなーって
ため息をつかれた。
早めに寝て、
それからご飯も
ちゃんととるという
約束をして、その日は別れた。
リンネなんて、しなくていい
今を
せーいっぱい
めいっぱい
.