ぱぶりっくこーど
top bkm

2011.4.28 01:20 [Thu]
乞い請う故意
 

あんたが好きだって言ってくれたこのイロを守りたかったんだ。
あんたにとっては常套句のひとつにしか過ぎなかったんだろうけど、わかってんだけど、それでも。

好きっスよ、君のイロ。
その鮮やかな彩。

優しいんだな、あんた。
…いや、優しいのは知ってる。ほんとは、ほんとに。
いいんだよ、もう。

よくないよ。

…あんたがみてたのは”黒崎一護”じゃなく、”死神黒崎一護”だろ。

…最初のうちは、ね。そうだったかもしれない。
でも今となってはわからないんスよ。
最初から無意識に惹かれてたのかも。

いらないよ、もう。
優しくなんかしなくていいんだ。
もう、目的は達しただろう。

駄目。イヤっスよ。
確かに目的は達したかもしれない、だけどそれとこれとは別だ。

別じゃねぇよ。
終わったんだ。
あの目的の為に、俺につきあってくれたんだろ?
悪かったな、ありがとう。

アタシが信じられないのは仕方ないっス。
やってきたことがやってきたことですからねン。
どうしたらいいの?
どうすれば信じてくれる?

どうもしなくていい。

君はそれでいいの?

ああ。

そう。
アタシはよくない。

…っつ。
じゃあどうしろって言うんだよ!
信じるわけにはいかねぇんだ!

どうして?

…信じたら、あとが怖いじゃないか…。

…信じたい。って言ってるように聞こえる。

信じねぇ…!!

ならもうそれでも構わない。
信じてくれなくてもいいっス。
アタシが勝手に君を愛します。

なっ…!

ねぇ、嫌いじゃないなら拒否しないで。
嫌いならいっそきっぱり捨てていって。

ずりぃ…。

うん、狡くてごめんね。

…っく…。

(ああ、あったかいなぁ。)









【怖がりな大人と哀しい子供】



ごめんね。
もう離してあげられない。
 

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