10年ほど前、友達の付き添いで
ふらっと立ち寄ったライブハウスで
私好みのサウンドのバンドをみつけた
ボーカルの声はほんわりしていて
メロディもとてもよかった
MCも面白かったので
またそのバンドのライブを見に行くようになった
ボーカルがほんわりしているくせに
「くさいかもしれないけど」とか言って
くさい話をする
ギャップとかに弱い私が
心を掴まれるのはそう時間はかからなく
いつの間にかファンになっていた
なによりその人は私と同じく猫好きだった
どういう経緯があったかよく覚えていないけど
共通の友達にメルアド(懐かしい)を聞いて
何ヶ月かメールのやりとりをしていた
高校生とは思えないような
島の話とかしていたことを覚えている
飼い猫の話や写真を送ってくれたり
ただただとても楽しかった
あるライブの帰りに傘を忘れたので
その人に届けてもらったこともあった
実は直接話したのはその一瞬だった
本当は一緒に帰ったりしたかったけど
私にはそんな勇気はなかった
いつの日か私から連絡を断ち(なんとなく)
お互い高校を卒業した
それからSNSで繋がりたまにそこで話しながら
今に至っていて
心のどこかにいつもあなたがいることに
今気づいてしまったのだ
同じ気持ちになれたら嬉しいのにって
この歳になってこんなにせつない思いをするとは思ってもいなかった
5年違う人と一緒にいて
もちろんその人を愛していたけど
運命には逆らえず離れ離れになってしまった今
自分の気持ちとの色々な葛藤により
ねこな彼とは近ず離れずな関係のまま
1度しか会っていないのに
私はずっと不思議な思いを抱いている
反対に1度しか会っていないからだとも思う
そんなことぐるぐる考えて
自分の気持ちにも正直になれないまま
このまま同じ日々を過ごすような気がする
(あなたが好き)